この記事を書いた人

※記事を書いたのが専門家であることを証明できる内容を記載。
【例】●●●専門医、●●●●認定医の資格を持ち、医師として約●年医療現場に立つ。
特に●●の分野に力をいれており、●●●●の診療を得意としている。20●●年●月に●●●でクリニックを開業予定。
子宮頸がんは、子宮の入り口である子宮頸部に発生するがんです。
早期発見で治療可能な疾患でありながら、初期段階では自覚症状がほとんどないため、定期的な検診が重要です。
子宮頸がんの原因
主な原因は、ヒトパピローマウイルス(HPV)感染です。HPVは性的接触により男性も女性も感染するウイルスです。性交渉経験がある女性の大半が一生に一度は感染するといわれていますが、多くの場合、感染は自然治癒するといわれています。
しかし、約10%の方で長期間感染し続け、感染が自然治癒しなかった一部の方が、子宮頸部異形成という前がん病変を得て、数年後に子宮頸がんへ進行すると考えられています。
症状
初期の子宮頸がんは無症状であることが多いです。
そのため、早期子宮頸がんは、自覚症状を感じての受診よりも子宮がん検診で発見されることが多いので、早期発見のためには毎年健診を継続して受けることが重要です。もし、子宮頸がんが進行すると、おりものの異常や性交後の出血、生理以外での不正性器出血が出ることもあるので、その様な症状が出る場合は、早めに医療機関への受診することをお勧めします。
子宮頸がんの予防
HPVワクチンの接種
HPVワクチンは、子宮頸がんの原因となるHPVの感染を予防する効果があります。
現在、世界の110か国以上で接種されており、9価のHPVワクチンを接種すると8~9割の子宮頸がんを予防できるといわれています。
HPVワクチンを接種することでHPV感染率が低下し、子宮頸がんの前がん病変も減少することが証明されており、海外ではHPVワクチン接種率が80%を超えている国もあります。HPVワクチンを接種した方も、今後子宮頸癌に100%かからないわけではないので、ワクチン接種後もがん検診を定期的に受けることが大切です。
定期的な子宮がん検診
子宮頸がん検診は、20歳以上の女性に推奨されています。検査では子宮頸部の細胞を採取し、異常がないか調べます。異常が見つかった場合でも、多くは前がん病変であり、早期治療が可能です。
定期検診を受けましょう
子宮頸がんは、早期発見で完治が期待できる病気です。日本では検診率が30~40%と他国に比べると低い現状が課題ですが、検診を受けることで命を守ることができます。子宮頸がんは予防可能な病気であり、ワクチン接種や検診を通じて発症リスクを大幅に下げることができます。
特に異常がなくても、定期的に検診を受ける習慣を持ちましょう。