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【例】●●●専門医、●●●●認定医の資格を持ち、医師として約●年医療現場に立つ。
特に●●の分野に力をいれており、●●●●の診療を得意としている。20●●年●月に●●●でクリニックを開業予定。
月経は、女性の健康状態を反映する大切な指標のひとつです。
しかし、月経周期が不規則になる「月経不順」に悩む方は少なくありません。
月経不順は単に周期の乱れだけでなく、体調不良や病気のサインであることもあります。
本コラムでは、月経不順の原因や考えられる疾患、受診のタイミングについて詳しく解説します。
目次
月経不順とは?
通常の月経は、25~38日周期(変動は6日以内)、月経の持続期間は3~7日(平均日数は5日間)といわれています。
月経不順は、月経周期の異常・月経量の異常・持続期間の異常に分けられます。
それ以外に早発月経、早発閉経、原発性無月経という月経時期の異常もあります。
月経周期の異常
- 月経の間隔が長い稀発月経(周期が39日以上)
- 月経の間隔が短い頻発月経(周期が24日以内)
- 3か月以上月経が来ない続発性無月経
- 上記の3つが組み合わさったものもあります
月経量の異常
- 過少月経:月経量がおりもの程度、ナプキンを使用する事がほぼなし
- 過多月経:ナプキンやタンポンの交換が頻繁、凝血塊が出る、貧血になる
持続期間の異常
- 過長月経:月経期間が8日以上と長い
月経時期の異常
- 早発月経:10歳未満で月経が生じる。思春期早発と診断された場合は小児科の内分泌専門医への紹介が必要
- 早発閉経:40歳未満で卵巣機能低下による月経不順や月経が停止する状態
- 原発性無月経:18歳を過ぎても一度も月経が来ない状態
16歳を過ぎても一度も月経が来ていない場合は遅発月経の可能性もあるので一度検査することをお勧めします。
月経不順の原因
月経不順の原因は多岐にわたります。主な要因として以下が挙げられます。
ホルモンバランスの乱れ
- ストレスや過労、睡眠不足
- 急激な体重の変化(ダイエットや肥満)
- 思春期や更年期に見られるホルモンの変化
ライフスタイルの影響
- 不規則な生活や夜勤
- 栄養不足や過度な運動
内分泌疾患
- 甲状腺機能異常
- 高プロラクチン血症
- 卵巣機能不全
婦人科疾患
- 多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)
- 子宮筋腫や子宮腺筋症
- 子宮内膜ポリープ
- 子宮体癌や子宮内膜増殖症などの子宮内膜の疾患
上記の器質的な異常による月経不順もありますが、器質的な異常を認めない機能性の月経異常もあります。
月経不順の検査
超音波検査を行い、子宮や卵巣に異常が無いかの確認をします。
必要であればホルモン検査も行い、月経不順の評価をします。
月経不順の治療
治療としてはホルモン剤(低用量ピル、ジェノゲスト、レルミナ、ミレーナ)やそれ以外のホルモン治療をご提案することもあります。
器質的な疾患が原因の場合は、手術が必要となることもあるので、その際には近隣の総合病院への紹介をさせていただきます。
受診のタイミング
次のような場合は、早めに婦人科を受診しましょう。
- 月経が3か月以上来ない
- 月経周期が極端に短い・長い
- 月経の量が異常に多い・少ない
- 強い月経痛がある
- 妊娠を希望しているのに排卵が不規則
生理不順が心配な方はご相談ください
月経不順は、生活習慣の見直しで改善する場合もあれば、病気のサインであることもあります。
症状が続く場合や不安を感じたときは、早めに専門医を受診してください。適切な治療を受けることで、健康的な生活を取り戻す第一歩となります。
月経に関するお悩みはご相談ください。